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UNDER GROUND NIGHT 忘れさせない白夜 2009/ONE DAY

PLACE / BIG BAND KOKURA KONYAMACHI

PRODUCE / TAKANO

白夜

 アンダーグラウンド。混ぜ合わせ、ごった煮が美味しいこともある。
心に残る味なら、アンダーグラウンドだ。日常生活はアンダーグラウンドの、点と点で結ばれた時間の流れ。
当初は「ギャラリー・ソープ」での計画だった。前回以上に創り上げたい、ということから場所を「BIG BAND」に変えた。
マリアも「オケ」ではダメ。純太郎も呼ぼう。D.Jも入れよう。
コラボも今回は、サックスとクラシックで、映像におさめようというところまで行き、いつもその時、 考えつくすべてのことを実現させようとしてきた。
結果は出してからの主義。
裸で付き合える人が今、周りにいる。疲れない人、疲れさせないで話せる人。付き合っていきたい人を、言葉にするなら、そんな人。
自分は木寺を輝かせているのか?。それが無理なくやれているのなら、互いに。とても心地良い自分がいて、木寺もそんな状態である。これがベストのコラボだ。

白夜
白夜

 身につけている服を一度脱いで、違った服を着ていく。これは若林美保のアイデア。
難しい流れに挑んでいった。サックスのフェイド・アウトとクラシックのフェイド・インの重なる頃 、田部のサックスのビブラートはゆっくりとアウトしていった。
「カヴァリアナ・ルスティカーナ」の哀切なメロディーに、若林美保の動きは美しく、ナチュラルで、 表現も音楽と同化していた。プッチーニ作、歌劇「誰も寝てはならぬ」のドミンゴの熱唱のクライマックスは、 全身全霊の姿でエロスを表現した。光り輝くものがより輝くことがある。
これは人間と芸術の環境、輝きを増やすことが出来る相手と仕事をすることを、欲する。
田部と若林美保は、この信頼から芸術を観せた。互いを輝かせた。
メンバーが変わることによって、ダイヤとなったり石となったりする。

白夜
白夜
白夜
白夜

 この日の即興コラボ・ライブのDVD化が、実現されることを願っている。
 創り出すことの好きな連中が集まったイベントは、サブタイトルの〈忘れさせない白夜〉になろうと、今もがいている。
 ツアーとしてやろうではないか! ボブ・ディランとロジャー・マッギンらが行った、「ローリング・サンダー・レビュー」のように。  多くの人達と触れてみたい。何かを得てくれる人がいれば、得てくれるなら。

   
忘れさせない白夜 参加メンバー

若林美保

若林美保

木寺カメラマンは「今回はとっても色っぽい」と表現した。ジャズからクラシックへの流れもイメー ジしていた。どこまで自分が熱く、どこまで作品として演じられるか、高いハードルを描い ていたのかも。小倉での公演後、足の手術をすることが決まっていただけに、彼女の思い 入れも強かったのだろう。この空間を共有できた観客も彼女のプロ根性が並みでない、と悔しみない拍手を送った。

田部俊彦

田部俊彦

この日、田部の即興サックスを聞かせたくて、ベーシストの井島氏に「来て下さい」と連絡してい た。残念ながら姿を見せなかったが、今思うと田部の凄さを認識している。すでに、と気 付いた。彼に仕事を依頼する時は、何か必ず宿題を与えていたような記憶がする。田部は凄い男と、 皆に思い知らせたくなる、客を驚嘆させたいという思い、彼を自慢したくなる。「田部を即興で売る!」と。 彼は何も言わない。が、いつも何かしらの結果を出す。頼もしい奴だ。

マリア・佐藤美紀子

マリア

 ジャージロックを唄う。オリジナル曲を作詞・作曲する。広島大学の音楽科を卒業後、 音楽の教師を5年務めた。安定よりも不安定な世界に飛び込んだ。結婚したのか、してい るのか知らないが、愛に飢えたオーラを感じる。痛い目にあっていない為か、哀しい色ではない。ゴスペルの先生の肩書きも持つ。

福田純太郎

福田純太郎

  エルビス・プレスリーこそ、最も偉大なミュージシャンと。ジョン・レノンもプレスリーの影響を受けた。  レイ・チャールズ、スティービー・ワンダー、アニマルズのエリック・バートンが気になっていた。ただ、スティービーは唄が上手 すぎて嫌いだと。酒の飲み過ぎで体調を壊していた。ジャズシンガーに健康主義は似合わないが、純太郎にはまだまだ唄ってもらわなければ。 レイ・チャールズの「ジョージア・・・」が会場に流れる。エリックバートンはまだ現役だぞ。

YOU♦TA

YOU

 社会の変化、イデオロギーの色合いの変化により、若者達が惹きつけ られる 音楽は変わっていく。彼にとって好きな曲とは、新しい古いではなく、「良い曲」だ。良い曲と聴いて選んでい った結果、オヤジ達が聴いている音楽が集まった。これがYOU★TAの個性。やたら音を 大きくすることにこだわらない、つまり音楽を武器とせずに、楽しみというスタイルをつ ら抜いている。DJとは決してスターになる存在ではないことをあえていわせてもらう。

向 章英

向 章英

言葉少なげに話すだけで、いつか自分の心の中に住みつく男に巡り合う。食事も酒もやった間柄で はない。が、友情らしきものがある。「BIG BAND」にも来てくれ、酒をたくさん飲んで、ビールが全部なくなる迄楽しんでくれた。 踊り子さん達が乗る、舞台を支える仕事に誇りを持つ男。フッ切れた何かで、引きつける。「感じのいい人ね」と、女性客から聞かされ た。 A級小倉支配人。

高野敬市

高野

 気付いたら今の自分がありました。これまで 支えて下さった皆様、有り難うございました。向かっていたつもりの夢に、少しは近づけたの でしょうか。今、その夢の中に生きているのでしょうか。違った夢へと目指しているのでしょ うか。わからなくなる時があります。今さら後戻りは出来ない人生だから、自分らし く生きていかねばと、ない知恵を絞って、のうのうと日々を送り、明日にかけることも。  今回のイベントにご参加下さいました出演者と観客の皆様方に、御礼申し上げます。


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