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奇才カメラマンが捉えた神面の人々

人間の顔には、その人の生き様が表われてくる。喜怒、哀楽、明暗、陰陽、対極しつつ交わり、 人の相は生まれる。 今回木寺が捉えた人の顔には、どこか神の面っぽい表情を感じる。 人の心の中に、神が存在するかのように。

木寺一路

sample

 人間がこの世に誕生してから、人は何かしらの夢を抱いて生き てきた。原始の時代には生命を守る、人間の基本的な欲求を満た す為の夢を持っていただろう。文明の発達と共に夢の次元も変わ る。戦後、団魂の世代は欧米社会に強烈な刺激を受け、様々な夢 を持った。  カメラマンの木寺が捉えた人の顔には、逞しさ、喜び、充実感、 行き着く処のない孤独、寂しさ、したたかさ、勇気、自信・・・。 人の内に住む神のような悪魔のような強い生命力が同居していた。  叶えることの難しい夢を持つと、辛いことも多い。が、諦める と、もっと自分が辛くなるのを知ってか、人は夢を捨て切れず、 生きていく。その夢を叶えた人も、破れた人も口を揃えて言う。
「夢を持つことは、どう生きるか」に過ぎないと。

人をうらやむと己を嫌になり
人を見下すと己は小さくなる
人をにくむと己は見えなくなり
人をだますと己がなくなる

人を愛する言葉が探せ出せない

人は苦しんでいる時に成長していく
目に見えるものが真実ではなく
心の中に真実はある しかし
それすら誰にも見えない
その真実を見ようとする行為が
芸術家のたたかい 生まれてくる作品
人の心の中に神と悪魔が存在するなら
神と悪魔は闘っているのか
苦しみ 哀しみ 喜び 笑い
それは神の仕業か悪魔の仕業か

人は己を知らない
生まれ持った才能
才能のない人はいない
真と偽、善と悪 陰と陽は 神と悪魔が作り出す
その闘い終わった時 活動も終わる
人は無になる

神面の人々
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