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神面の人々> ダンサー 若林美保

 東北大学出身の貴女が何故ストリッパー を? 誰もが聞きたくなる質問だ。これは 大なり小なりにストリッパーに対する差別 意識が働くから、人は知りたくなる。答え はシンプル。「ストリッパーになりたかっ たからです。好きだから」と。それ以上に 突っこめなくなる。それを知って答えてい るように、最初は聞こえた。

学歴を殺して生きるもまた快感!!

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 人は精神、肉体的なハンディーを乗り越えて事を成したり、学歴、社会的地位、金 銭の損得を無視して達成した行為に、賞賛をおくることが多い。ストリッパーのイメ ージが今だに懐古的であるがために、学歴のある人がする仕事ではないと差別する。  しかし優等生で生徒副会長も経験したこの美人が、ストリッパーである事に自信を 持っている姿は、やり甲斐や深い意義を見い出せる、大衆芸能としてのストリップが奥深いものであるのかを物語る。  日本の伝統ある芸術・芸能を格式高く誇らし気に語ることを、間違いとは言わない。が、能の世界、神楽の起源などについて知 っていくうちに、そこで伝統を築きあげていったのは、昔、童子(どうし)と呼ばれ ていた被差別民であったことに漂り着く。ストリッパーをどう見るかのキーワードは、日本の古典的な芸術の奥底に隠れている。  彼女は演劇の世界に足を踏み入れ、そしてこの仕事に入った。他に、舞踏、パフォーマンス、モデル、コラムニスト、もちろ ん役者としても現役だ。「仕事で人を判断し、差別するのは間違いです」と、いつも語る。

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 裸の付き合いをしてくれる彼女達がのる (舞台に上がること)劇場の世界は、人情畑で暖かい芸畑。下町の雰囲気が漂い、何 かしらホッとさせられる。一所懸命に一日四ステージをテーマ別に変えてこなし、さ らに新しい踊り、振り付けで、作品を仕上げていくことも続けていく。休日もなく十 日間興業をひとサイクルとして、終われば翌日には他の地の舞台にのる。 「待ってました!」とファンがドッと集まり、人も街も活気づき、元気をもらえる。ライブは壮快かつ、華やかでなごやか。  東大卒のシンガーが注目された時代から確実に、大衆芸能の世界に才格人間が入り 込んでいる。新しい芸術の風が知らない処で吹いている。大胆な踊りと繊細な性格のギャップが意地らしい。

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